2005年度7月交流会

ささしまライブ24地区の目指すまちづくりと
今後の課題

【日時】2005年7月22日(金)15:00〜17:30
【場所】ささしまライブ24地区
【参加者】16名

【講師】柴田龍弘氏
    (名古屋市住宅都市局ささしまライブ24総合整備事務所 調査設計係長)
    伊藤 修氏
    (東急不動産鞄s市事業本部商業施設開発部事業企画グループ課長)

【スケジュール】
15:00〜15:30 ささしまライブ24地区の概要説明(名古屋市)
15:30〜17:00 デ・ラ・ファンタジア 自由見学
17:00〜17:30 デ・ラ・ファンタジアの概要説明(東急不動産)
17:30〜 懇親会


●ささしまライブ24について

 ささしまライブ24地区は、名古屋駅から南に約1kmの位置にある旧国鉄笹島貨物駅跡地及び中川運河船だまり周辺を含む約22.1haの地区。この地区は、古くから名古屋の流通の一大拠点として発展してきたが、昭和61年度に国鉄笹島貨物駅が機能廃止されて以来、都心に残された貴重な大規模未利用地として、その有効活用が期待されている。

 今は、愛・地球博のサテライト会場「デ・ラ・ファンタジア」として、連日、多くの人を集め、一大アミューズメント空間となっているが、万博のサテライト会場としての役目が終わった後、ささしまライブ24は、どんな街になるのだろうか。名古屋市の柴田氏の説明を受けた。

 名古屋市では、この地区が名古屋駅地区とともに名古屋大都市圏の玄関口としてふさわしい活気あるまちとなることをめざしている。民間活力を呼び込み、商業・業務・文化・娯楽等さまざまな都市機能の複合的な集積をめざした土地利用を誘導していくという。そのために必要な道路、公園等の都市基盤施設を名古屋市施行の土地区画整理事業によって整備する。平成11年度に土地区画整理事業の都市計画決定、事業計画決定がなされ、事業が進められている。

 将来のまちづくりについては、地権者でまちづくり協議会を設立して話し合っており、人にやさしいまちづくりや周辺環境への配慮などを謳った基本協定を結んでいる。これを今年度中にまとめて、都市計画制度に則ったものに発展させていくという。

質 問: (都)笹島線が地区を分断しませんか?
柴田氏: まちづくり協議会では、笹島線の南北の街区をデッキで結ぶような案も話し合われています。何らかの方法で、分断されないよう考えていくつもりです。

質 問: 万博サテライト会場としての利用の後、この地区はどうなりますか?
柴田氏: ラ・バーモささしまとZepp Nagoyaは15年間継続して営業することになります。地区全体は土地区画整理事業で整備していきます。(都)日置中野新町線沿道は、民活を進めることになっています.

○デ・ラ・ファンタジア自由見学






●デ・ラ・ファンタジアについて

 愛・地球博のウェルカムゲートとして、国内外から来訪者を迎える「ささしまサテライト会場」。約12haの会場には、世界のグルメや音楽、ポケモンをテーマにしたアミューズメントなどの多彩なエンターテインメント、市民の活動・交流の舞台が用意されている。

 万博サテライト事業の共同事業者募集において、応募5グループの中から、東急不動産ら6社のコンソーシアム「グループファンタジア」の提案が選定されて実現したもの。

 連日、家族連れで大人気の「デ・ラ・ファンタジア」のできるまでを東急不動産鰍フ伊藤氏の説明を受けた。

 デ・ラ・ファンタジアは、コンソーシアムを組んだ各企業が分担しており、それぞれが独立採算的なイメージで運営されているという。東急不動産鰍ヘ、商業施設「ラ・バーモささしま」を担当している。集客のコアとしてシネコンを入れたこと、立地法の問題をクリアするために物販を減らしたことが、当初計画との大きな変更点。

 実際にオープンしてみると想像以上にポケモンのキャラが立っているという印象で、そのせいもあって、デ・ラ・ファンタジアとしては、当初予測の300万人の来場者はクリアできそうとのこと。

 ラ・バーモささしまは、Zepp Nagoyaとともに、15年間、運営されることになっているため、万博閉幕後の集客力維持に課題が残る。現状では、個々のテナントでは遠くから集客することはできないので、シネコン、フットサルの利用客を取り込む。シネコン、ライブハウスにプラスαして、ささしまライブ地区のエリアイメージを創り上げていくことが大きな課題という。
担当事業内容 企業名
中期事業 ライブハウスZepp運営
商業施設事業
(株)ホールネットワーク
東急不動産
短期事業 遊園地運営
各種イベント企画・実施
設計・建設
(株)サノヤス・ヒシノ明昌
(株)新東通信
(株)竹中工務店


質 問: 来場者はどんな交通手段を使ってきますか?
伊藤氏: ポケパークは小さな子どもを連れた家族が多く、あおなみ線を利用するケースが多いようです。自動車利用の方も多く、土日は駐車場がいっぱいになるほどです。駐車場は、ラ・バーモに200台、その南に200台以上、他にあおなみ線の駅のところに400台以上あります。

質 問: ラ・バーモはどんなお客さんをターゲットにしていますか?
伊藤氏: 夕方〜夜の大人向けに作っています。高架東側の名駅南地区のオフィス需要として、ランチ、夜の利用もあると考えています。

質 問: 万博サテライト会場としての利用が終わった後に、笹島がどのような街になるとよいと思いますか?
伊藤氏: 今のように、何かのイベントが行われているというのが一番よいですが。何かが建設中で、これから新しい街ができてきそうという雰囲気があればよいと思います。



(記録:今村 洋一/鰍tFJ総合研究所)

▲活動記録へ戻る▲
▲トップページへ▲