平成13年度事業報告

【年間活動テーマ】

 運営委員会において、本協議会の年間活動テーマを「都市居住」と設定した。年間4回の交流会および秋の公開シンポジウムは、「都市居住」を多様な切り口で考える会として位置づけ、住まいづくりやまちづくりの一助とすることができた。

【協議会体制】

 正会員については、今期2正会員が加入して30正会員となり、本協議会設立当初目標の会員数を達成できた。
 顧問については、今期新たに2名の方にお願いし、22名となった。顧問の先生に対しては、昨年の総会後に活動報告・事業計画の資料を送付するとともに、適宜メーリングリストにて活動情報の提供を行い、交流会などに参加いただいている。

●平成13年度に新たに顧問になっていただいた先生

小川 英明 教授 (愛知産業大学 造形学部)
村上 心  助教授(椙山女学園大学 生活科学部)

●平成13年度の新規会員

(株)ジオ・アカマツ名古屋事務所;平成13年8月
(株)山下設計中部支社;平成13年8月


【事業内容】

1. ホームページの充実

 4月22日時点でのアクセス数は5,763であり、昨年(4月20日:3,034)より1年間で約2,700のアクセス数があった。
 今期には「ボランタリーネイバーズ」より活動紹介を兼ねたホームページリンク依頼があり、運営委員会の承認を得て相互リンクが実現した。また、(財)豊田都市交通研究所からは創立10周年記念シンポジウムの告知依頼があるなど、協議会HPの存在は対外的に認知されてきている。
 一方、月1回のHP更新をめざしてはいたが、今期後半より更新が滞りがちであったことは反省すべき点である。図書紹介やまちづくり面白講座については、各会員の協力を仰いでデータの拡充がはかられたものの、原稿担当が3巡目・4巡目を迎え、ややネタ切れな感は否めない。今後は会員のみならず、広範な立場の視点を加えられるよう、協議会外への原稿依頼なども検討していきたい。
 協議会の活動については、参加者に原稿執筆をお願いし、写真とともに掲載することができた。活動の記録として重要であり、今後とも継続していく必要がある。

2. 春の総会および記念講演の開催

 平成13年5月25日に、(財)名古屋都市センター大研修室にて2001年度総会を開催した。総会は正会員23社、賛助会員・特別会員4団体、来賓(愛知県建設部住宅対策監、名古屋市住宅都市局理事)他の出席により、計55名の出席があった。平成12年度事業報告及び収支報告、平成13年度の事業計画(案)および収支予算(案)、会則の変更、役員の選出を行った。また、記念講演として千葉大学助教授・柘植喜治氏に「都市のリアリティとコンテンツ」と題して講演していただいた。

3. 秋の公開シンポジウム2001の開催

 平成13年11月15日、(財)名古屋都市センター大研修室にて「名古屋圏の都市居住を考える 〜人が集まる『まち』での暮らし〜」と題した公開シンポジウムを開催した。愛知県、名古屋市からは後援をいただき、(財)名古屋都市センターとの共催で執り行われた。
 会員や県下市町村、NPO団体の方々をはじめ、約80名の参加があった。はじめに名古屋市立大学の瀬口哲夫教授より「都市に住むということ」と題した基調講演をしていただいた。続いて瀬口教授をコーディネーター、様々な立場の5名のパネラー(馬場研治氏、村上心氏、芳賀陽氏、高田弘子氏、丹羽守氏)によって「街に住む魅力、住んで魅力ある街」と題したパネルディスカッションが行われ、都市に住むことの魅力やこれからの都市のあるべき姿、その中にあるコンサルタントの役割についての議論が行われた。

4. 「U-34」の支援

 昨年度に引き続き「U−34」の活動支援を予定していたが、今年度はU-34勉強会での講師交通費の負担のみであった。

5. 交流会の開催による会員間の情報交換

会員間の情報交換の場として下表のように4回の交流会を開催した。運営委員が持ち回りで企画等を担当したことによって、様々な方法での交流を図ることができた。

月日 場  所 内  容
4月20日 名古屋都市センター会議室 「愛知万博とまちづくり」
話題提供 愛知県博覧会推進局計画課 河内芳博氏
     愛知県建設部住宅整備課 勢力常史氏(前 博覧会推進局)
7月27日 名古屋都市センター会議室 「都市居住の課題とこれからの視点」
1.「都市居住再生融資と再開発融資」
住宅金融公庫名古屋支店企画広報課  嘉藤 鋭氏
2.「あいち21世紀 住まい・まちづくりマスタープラン『住まいるプランあいち21』」について
愛知県建設部住宅企画課  金田 健氏、尾崎智央氏
9月25日 名古屋都市センター会議室 「地方都市における都市居住のあり方について」
話題提供「豊橋市における都市居住のあり方」
豊橋市建設部住宅課 加藤 智久氏
2月27日 名古屋都市センター会議室 「コーポラティブハウジングとニュータウンの"まち育て"」
黒野 雅好 氏(日本設計 建築設計部)

6. 運営委員会

 およそ月1回のペースで、全12回の運営委員会を開催した。そのうち、4月および12月(11月末に繰り上げ)の開催は、拡大運営委員会として広く正会員の参加を呼びかけた。

運営委員会の開催日程と議題
2001年
4月20日
拡大運営委員会。総会、総会議案等について。
5月21日 運営委員会。総会の役割分担等について。
6月12日 運営委員会。年間活動テーマを「都市居住」に設定。予定事業の役割を分担する。
7月11日 運営委員会。7月交流会の次第、会員拡大等について検討。
8月9日 運営委員会。9月交流会及び11月公開シンポジウムの企画、シンポジウム以降の交流会テーマの展開方針、新規入会会員の紹介。
9月6日 運営委員会。9月交流会の議事次第確認、11月シンポメンバーの検討。
10月3日 運営委員会。9月交流会の報告、11月シンポジウムの企画(案)、愛知県住宅企画課との意見交換会実施について。
11月7日 運営委員会。愛知県住宅企画課から「ネットワーク会議(仮称)」への参加依頼の説明、11月公開シンポジウムの役割分担を決定。
11月28日 拡大運営委員会。2001年度上半期の活動報告と下半期活動目標。愛知県ネットワーク会議への参加会員の選出、決定。
2002年
1月18日
運営委員会。2月交流会の企画検討、ネットワーク会議の状況報告。
2月7日 運営委員会。2月交流会のスケジュールの確認、4月交流会の企画日程調整、5月総会の講演等企画、ホームページの更新について。
3月6日 運営委員会。総会議事次第についての確認、次期代表および運営委員の選出。

7. メーリングリストによる情報交換

 メーリングリストには、平成14年4月現在で会員・顧問79アドレスを登録している。利用方法としては事務局からの報告(運営委員会や交流会など)や参加確認などの連絡のほか、会員や顧問からの情報提供に利用されている。

8. 長期計画の検討

 事業計画(案)では「将来の当協議会のあり方を展望した長期計画について検討する」としていたが、十分な検討ができなかった。次年度の課題としたい。

9. 「安心・安全住宅市街地ネットワーク会議」への協力

 愛知県住宅企画課からの申し出により、密集住宅市街地の新たな整備手法に関する意見交換会を、10月17日に特別交流会として開催した。愛知県住宅企画課より4名、当正会員、顧問など19名の参加を得て、熱心な意見交換が行われた。
 その後、改めて愛知県住宅企画課からの要請を受け、県が主催する標記のネットワーク会議へ、住まい・まちづくりの専門家として、当協議会より5名の代表者を選考し、推薦した。

■「安心・安全住宅市街地ネットワーク会議」への推薦者

  玉野総合コンサルタント(株):田部井 伸夫氏/(社)地域問題研究所:松村 久美秋氏
  中央コンサルタンツ(株):天野 清光氏/(株)都市研究所スペーシア:石田 富男氏
  ランドブレイン(株):岩田 晴義氏



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