2002年度9月交流会

WSの悩みWSで解決しませんか

【日時】 2002年9月25日(水) 18:00〜21:00 【場所】(財)名古屋都市センター第3・4会議室
【参加者】愛知住まい・まちづくりコンサルタント協議会会員20名

◇開催目的

 最近のまちづくり、何から何までWSで解決しようとしていませんか? また、WSで皆さんお悩みはありませんか? そんな悩みも、悩みを抱える者同士が集まって意見交換したら、きっといい解決策が見つかるかもしれない。
 そんな期待を込めて、今回の交流会では、「悩み多き会員の皆さん」を一同に集め、会員コンサルタントの技術研鑽を図ることを目的に開催しました。

◇プログラム

1 開会
2 9月交流会の説明
3 グループ協議(T)
 ・自己紹介
 ・WSの問題点、課題、悩みを語ろう
 ・その対応策を考えよう
 ・グループ協議のまとめ
4 グループ発表
5 WSの問題点、課題、悩みの絞込み
6 グループ協議(U)
 ・絞り込んだ悩みの対応策を考えよう
7 グループ発表
8 全体討議
9 閉会

◇結果報告

 参加者を3つの班に分け、グループ協議を行い、WSの問題点、課題、悩みを次の3つに絞り込み、その対応策を考えました。


1班のまとめ(画像をクリックすると大きな画像が出ます)


2班のまとめ(画像をクリックすると大きな画像が出ます)


3班のまとめ(画像をクリックすると大きな画像が出ます)


課題1:WSのメンバー設定をどうするか。声が大きい人の扱いをどうするか。
課題2:WSに正当な報酬を!
課題3:WSで本音を引き出すにはどうすれば


課題1-1:WSのメンバー設定をどうするか。

手法:行政推薦、地域推薦、公募の3パターン

行政推薦については・・・
 ・ WSの運営におけるリーダーを1本釣りする
 ・ WSの到達点を見据えて行政側から推薦する
 ・ 多世代、多様な人が集まるよう推薦する
 ・ 年齢層、性別をグルーピングして推薦する

地域推薦については・・・
 ・ 地縁組織を尊重する
 ・ 声の大きい人を地域推薦する
 ・ 偏りをなくすため、WSの意見を広くまちの人に公表する
 ・ WSの結果を地域に広げることができる人を推薦する(区長、組長等)

公募については・・・
 ・ やりたい人にやらせる
 ・ 公募の際、推薦者をつける
 ・ 自薦だけでなく、特別な事業に関しては、その賛成派、反対派双方を選ぶ
 ・ 直接の利害者と第3者を混ぜて選定する
 ・ 性別、年齢等、その人が分かる情報を追加する


課題1-2:声が大きい人の扱いをどうするか。

手法:使命の共有化、時間のシェア、ワザ

使命の共有化については・・・
 ・ プレWSを実施する
 ・ WSでできることと、できないことを明確にする

時間のシェアについては・・・
 ・ ポストイットを活用する
 ・ 発言のルールを設定する

ワザについては・・・
 ・ 実名で結果を公表する
 ・ 声の大きい人をグループリーダーに任命する


課題2:WSに正当な報酬を!

対応:皆に動いてもらい正当な報酬を獲得するためには・・・
住民に対して
 ・ 参加者に仕事を割り振る
 ・ とりまとめを参加者と行う
 ・ 参加者とともにニュースレター(HP)等を作成する
いろんな連携として
 ・ NPOと協力して行う
 ・ 学識者と協力して行う
行政に対して
 ・ 行政と作業の役割分担をする
 ・ 行政内でWSの熟練者を育てる
 ・ 行政及び地元でグループリーダーを育てる

対応:合理的に節約を図り正当な報酬を獲得するためには・・
 ・ 道具等を借りる
 ・ 汎用できるものは共用する
 ・ WSの運営事態をシンプルにする
 ・ 開催回数に制限を設定する
 ・ WSのスケジュール、内容について顧客との共通認識を得る
 ・ WSに対する過大な期待をなくす(逆提案:ここまでしかできないと宣言する)
 ・ WSは手間がかかり経費がかさむことを認識してもらう(基準をつくる)
 
結果:正当な報酬獲得に向けて・・・
 ・ まちコンWS事例集を作成する

  
課題3:WSで本音を引き出す

WSを始める前の対応:
 ・ WSのテーマ設定を明確にする
 ・ 参加者と友達になる
 ・ ファシリテータは参加者の個性を事前に把握する
 ・ 酒を飲み交わす

WSの開催中の対応:
 ・ 無記名で意見を問う
 ・ 各自、意見をまとめて発表させる
 ・ ポストイットを有効に活用する
 ・ テンポよく意見発表を行う
 ・ 既存計画を把握してもらう
 ・ 利害に関わることの話をする

WSの開催後の対応:
 ・ フォローアップアンケートで個別に意見を問う
 ・ 各自、意見をまとめて発表させる

ちょっとしたテクニックの紹介・・・

個別対応:
 ・ 利害に関わるWSを実施する

こっそりと:
 ・ 匿名アンケートで意見を収集し、その結果を参加者に事前に通知する
 ・ 利害に関わるWSを実施する
  
人を知る:
 ・ 旗上げゲームや、自己紹介で参加者と仲良くする
 
企画モノとして:
 ・ 「未来日記」 バージョン.
    事前にWSのルール、内容を知らせ、白紙のページに個人の意見を書
    いてきてもらう
 ・ 「ねるとん」 バージョン
    個別に参加者を呼び出して本音を聞きだす
 ・ 「ラブワゴン」 バージョン
    感想を日記として書いてもらう(フォローアップアンケート)

グループでの討議


発表の様子

◇後 記

 活発に意見が飛び交い、時間をコントロールできなかったのが反省点でした。しかし、コンサルタントの仲間が一同に介して、WSに対する個々の悩みをぶつけたところ、「何だ、みんな同じような事で悩んでいるんだ」と、変に安心し、またその対応策を話し合ったことで、これからのWS活動への意欲も大いにわいたことと思います。 
 そんな気持ちも高ぶっている時ではありましたが、フォローアップとして参加者の皆さんにアンケートをとらせて頂いた結果を紹介します。

【アンケート結果】
1.交流会の満足度
満足した人の主な意見
 ・ 今までと違った形態の交流会で良かった
 ・ いろんな人に会えて、他の人の取り組みなど刺激になった
 ・ WS運営者としてではなく、一般参加者として楽しめた
 ・ 共通の悩みがあることを認識でき、悩みに対するヒントがもらえた
 ・ アイディアと勇気を得た

不満が残る人の主な意見
 ・ 時間が少なかった
 ・ 事例を通してWSの問題を考えるべきでは?
 ・ 全体協議をしたかった(タイムオーバーで全体協議ができませんでした)

2.また体験WSを企画した場合、参加しますか
 参加したい  :12名
 不明      : 5名
 参加したくない: 0名

3.次回を開催するとしたら、どんな企画を希望しますか
 ・ 時間的な余裕が欲しい
 ・ WSの技能研究がしたい
 ・ WS「虎の巻」づくりがしたい
 ・ 具体的なテーマで仮想WSがしたい
 ・ 各自のWS経験談がしたい
 ・ とにかくテクニックを知りたい

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