地域活性化ハンドブック2007
都市機能の充実とにぎわいのあるまちづくり事例集
財団法人 地域活性化センター/2007.3
  まちづくりの中で、中心市街地における商機能の充実、公共公益施設の機能充実、都心地区・中心市街地への再移転等がコンパクトなまちづくりに向けた重要な対策になっています。

 たとえば、病院は都心から離れた地区に整備されていることが多いが、これを都心に戻すことで、病院関係の立ち寄りトリップが商業施設に向い、商業施設の売り上げ強化に役立つ。
 また、「交通まちづくり」の一環として、中心市街地へのLRTの導入やコミュニティバスの整備等により都心へのアクセス性を向上させ、シャッター街ににぎわいを取り戻すことも可能である。

 本書は、国内において実施されている、まちなか居住の推進、公共交通機関を中心とした都市機能の充実を図った取組の事例、コミュニティとしての魅力向上によるにぎわいの回復に向けた取組など、普段の業務にも活用できる事例が豊富に掲載されている。
 特集8事例、本編40事例(都市機能の集約、便利な・快適な交通機能の整備、まちなか居住の促進、コミュニティの場づくり)、資料編100事例(半頁の紹介)が収録され、名古屋の近隣諸都市の事例も多く掲載されている。
 先日覗いてきたLas Vegasのフリーモント・ストリートのように、コンピュータを使ってユニークな映像の世界を天井で映し出すような事例(商店街の活性化の事例のひとつ)はないが、確実に取り組める施策が豊富に紹介されている。

 今後の業務の参考資料としてお勧めするものである。

佐藤 好男(鞄本能率協会総合研究所)/2007.10



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