第1章 世間型社会から市民型社会へ
第2章 市民参加と協働
第3章 自治体とNPOの協働の課題
第4章 自治体とNPOの協働を促進する仕組みと方策
第5章 協働をすすめる評価システム
第6章 協働コーディネーターの役割と養成
第7章 コミュニティ・ビジネスとしてのNPOの起業と人材養成
まちづくりの現場では、「市民参加」「協働」ということが当たり前になりつつあるように思われますが、参加者にその理念が理解されているとは思えないし、進めている行政担当者や我々コンサルタントも本当に良いと思って取り組んでいるのか時々疑問に感じことがあります。コーディネートしながら、つい見せかけの「市民参加」「協働」にしがちであると自分自身反省をします。でもなかなか難しいですよね。そこで、そんな悩みを解消してくれる本が見つかりましたのでご紹介します。
本書には協働の理論がたいへんわかりやすく、より具体的に書いてあるため、どんなまちづくりにでも応用ができ、実践する際のイメージがつくれて参考になります。
特に印象に残ったことは、「NPO的なもの」とNPOとは違い、「NPOの本質は「道楽」に通じるのかもしれない。」と書かれているところです。そして、ボランティアとNPOとは違い、ボランティアは個人の概念、NPOは組織の概念だとしています。「個人の思いを社会化する仕組みとしてのNPO」とあり、なるほどと思いました。
読み進めていっても飽きない内容で、ずっとうなずきながら読める本でした。
まちづくり担当の行政の方、コンサルの方だけでなく、一般の市民の方にもお薦めの1冊です。
|