川と開発を考える
日本弁護士連合会 公害対策・環境保全委員会・編
出版社:実教出版株式会社 1995年10月20日初版発行
 先日の集中豪雨により、県内各地で大きな被害が発生し、都市河川に関する計画論、行政の取り組み等について大きな問題が取り上げられたところです。
 そもそも日本において河川とは、街づくりの関連において、どのように考えられ扱われてきたのか、それを紐解いてみる良い機会だと思います。
 今回の集中豪雨以前には、日本の河川の多くは、ダム建設による水量の著しい減少、コンクリートの護岸により人も動物も近づきにくくなっていること、利水を最優先の目的としているため川本来の生産力が失われたことなどの荒廃が問題視されていました。
 今回の被害状況を見れば、大河川も中小河川も今後の河川管理方法には、多くの課題があると考えられます。
 「ダム建設の時代は終わった」とするアメリカの河川行政の転換に学び、環境アセスメントと住民参加による日本の河川行政のあり方を探るのも有意義でしょう。 
池田幸正(ラウム計画設計研究所)/2000.9

 

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