まちづくりブック 伊勢
編著者:まちづくりブック伊勢制作委員会
発行所:株式会社 学芸出版社   2000.2.10発行

第1章 まちのみかた
第2章 まちのしくみ
第3章 まちのなりたち
第4章 まちづくり物語
第5章 これからのまちを描く

 伊勢市では、平成9年「都市マスタープラン」が多くの市民参加のもとでつくられました。その市民参加の先進地といえる伊勢市で多くの市民の参加のもと、市民と行政、専門家とのパートナーシップによって、あしかけ3年かけて作られたのが本書です。
 これから参加のまちづくりを力強く押し進めていく市民のための入門書であり、まちへの見方やまちづくりの基本的な考えを、これまでまちと余りかかわりをもたなかった方にも理解してもらえるように工夫されています。
 それぞれの章が独立していること、見開き2ページごとの読み切りになっていることから、どこからでも読むことが可能で、絵や写真が多く使用してあるため、イメージを膨らませながら楽しんで読むことができます。
 本書は伊勢を題材にしており、「遷宮」と「まちづくり」といった独特の要素もあり大変興味深いものです。ただ、歴史のある特別なまちだからこうした本の出版が成り立つのだと思いがちですが、有名でなくてもどの地域でもそれぞれ特徴がるものだと思います。本書の具体的な内容よりも、こうした本が多くの市民参加で編集され出版できることに意味があり、自分が取組んでいるまちづくりにおいても可能なことではないかと夢が膨らんでいきます。
 市民参加のまちづくりを考えているどの地域の方にも、まちづくりの入門書としてお薦めしたい本です。
川本直義(株式会社エルイー創造研究所)/2001.1

 

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