ぼくたちのまちづくり
福川 裕一 文/青山 邦彦 絵
対象:小学校高学年以上
扉の言葉
 君たちが今住んでいる町は住みやすいかな,何か問題はないかな? 自分たちの住む町は,自分たちで楽しい町にしたいね.世界のいろいろな町とくらべたり,町の中をあちこち探検したりして,建物や町並みのことを調べていきます.生き生きとした楽しい絵を見ながら,町をどのように変えていったらよいか,いっしょに考えよう.

 子どもたちに「商店街活性化」「まちなみ保存」「市民参加」「ワークショップ」などのまちづくりを気負うことなく、すんなりと伝える絵本。4冊からなり、それぞれにノンフィクションではあるが、実際のトピックスを取り混ぜている。ある小学校のある学級の子どもたちが、身の回りで起きる「まちの一大事」に、先生の機知にとんだアドバイスのもと、取り組んでいく。特に、シリーズ第4段の「楽しいまちなみをつくる」がすばらしい。5〜6回の授業時間を利用して、KJ法、ヒアリング、模型を使った住宅プランづくりと、テンポ良く展開される様子には胸が躍る。(しかも、それらの難解な「用語」は平易な表現で伝えられている。)子どもの時に、こんな絵本や授業に出会えていたら・・・と思わせる4冊である。
竹内郁((株)都市研究所スペーシア)/2000.8

 

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