愛知住まい・まちづくりコンサルタント協議会・2007年度公開シンポジウム

名古屋圏広域連携による観光戦略
〜地域資源を活用したまちづくりへの展開〜

■日時  2007年12月5日(水) 13:30〜16:30(開場13:00)
■場所  (財)名古屋都市センター 14階 特別会議室
(名古屋市中区金山町1丁目1番1号 金山南ビル )
参加者数:約60名

案内ちらしはここ

全体写真

シンポジウムの主旨

  名古屋圏には観光資源となりうる多くの魅力資源が存在しているものの、連携されておらず、名古屋圏全体での情報発信が不足しており、観光地として捉えられることが少ないと思われます。そこで、名古屋圏にある魅力資源の広域連携による観光戦略について、3名の講師にそれぞれの立場から語っていただきます。そして、観光をキーワードに地域資源を活用したまちづくりへの展開について考えます。

次  第

主催者あいさつ(杉戸代表)

■講  演
(1) 「観光活性化に向けた地域の役割」  
 水尾 衣里 氏(名城大学人間学部准教授・工学博士)  

(2) 「中部における産業観光」  
 須田 ェ 氏(東海旅客鉄道(株)相談役)  

(3) 「観光立国の実現に向けた国の取り組み」  
 永田 健 氏(国土交通省中部運輸局企画観光部長)

■鼎  談

「名古屋圏広域連携による観光戦略〜地域資源を活用したまちづくりへの展開〜」
 水尾 衣里 氏(進行役)/須田 ェ 氏/永田 健 氏
閉会

記  録

水尾講演(1)

「観光活性化に向けた地域の役割」

 水尾 衣里 氏(名城大学人間学部准教授・工学博士)

     観光活性化というと、すぐにいかに人を集めるか、となるが、同時に考えるべき重要な課題がある。
     環境への配慮と観光資源に対し、観光活性化に対し、地域の人々の理解ということである。
     これらのことについて、ここでは岐阜県白川村で行った調査研究の成果をもとに具体的にお話する。
     白川村は1995年に世界遺産登録前は年間60万人前後であったが、登録後急増、その後現在まで年間140万人あたりで推移している。観光客の95%日帰り観光客である。
    東海北陸自動車道は来年度に全線開通する予定であり、開通後はさらに通過交通型観光地となることが予想される。
     世界遺産登録によって観光客は高速道路開通で四季を通じて増加し、その結果住民の居住環境の悪化、生活環境が悪化した。
     家の前で車が渋滞したり、居住空間にカメラマンが入ってくるなど、世界遺産登録後10年、住民のストレスも多くなっている。
     そのような状況をうけ、世界遺産地区にふさわしい交通システムを構築するために平成13年に交通社会実験を実施した。交通社会実験中のアンケートでは、世界遺産地区への進入制限が必要と答えたのが全体の9割で、パーク&ライドの必要性を実感したが、なかなか交通規制の本格活動につながらないのは、交通規制による。お土産店の売り上げ等の影響を懸念することによるものと思われる。
     現在、日本は世界遺産登録を目指すことがはやりのようになっているが、観光集中による環境への影響は少なからずあり、観光と環境に関して積極的に取り組む必要がある。しかし、これまで観光交通による大気環境、騒音環境の観測を行っている観光地はほとんどない。すなわち環境保全のための施策を提案するにも住民に対して説得力のあるデータがない。
     しかし、住民にはなかなか理解してもらえないところがある。いかなる対策を実施するにもまずは住民の合意形成が必要不可欠である。
     平成16年から17年にかけて、白川村の環境モニタリングを電力中央研究所と共同研究で行い、将来環境シミュレーションモデルを作り、地域の観光と環境について予測するという研究をやっているが、その地域の環境を数値として正確に知ることができれば将来予測も可能となり、科学的根拠をもって住民に現状と対策の必要性等を説明することもできる。
     環境はインフラであり、そこに自然にあるものではなく、人間が積極的に関わって、良ければ維持する、悪ければ改善するする対象であり、道路、鉄道、港湾と同じようにインフラに対して扱わないと理想的な環境は維持できない。観光地化を目指している地域は、環境の変化が客観的にわかる様、環境に関する科学的データを持つことが望まれる。
     次に「地域住民の理解」についてであるが、白川村の住民が観光をどうとらえているか世界遺産登録後10年での意識の変化をアンケート結果からみる。
     世界遺産登録前では、登録をどのように考えていたか、また登録後にはどのように感じているかを聞く中で、登録に賛成であった、反対であった、また登録後良かったと思っている、悪かったと思っている、という答のそれぞれの理由の中に、必ず住民同志の利害の対立が起き、関係が悪化すると回答している人たちが存在する。職業は会社員、公務員がほとんどであった。
     地元が観光活性化することを手放しで歓迎できない人たちがいるということである。そういう理由とはなにか。
    そのひとつは、地元の観光資源に対してのとらえ方、解釈の曲解によるストレスではないか。
    観光資源への解釈が観光業にたずさわる人々によって売り出しやすいように、また都合のよいように歴史の事実をすこしずつ変えて情報発信することは地域に愛着を持っている人、観光業にたずさわってない人にとってはストレスに感じることになる。
     もうひとつは、観光業に携わる人たちだけが利益を上げている現状を面白くないと思っていたり、利益を追求しすぎている姿をいやだと思う住民が存在しているということである。
    観光資源は観光業の人のためだけにあるものではなく、みんなの財産という認識を地域住民が持つべきである。そして平日などには地元の人が観光客となり、まちの観光活性化を盛り上げる人材になってもらうような努力が必要である。
     そして観光の変化の情報、自分のまちが将来どのような観光地になっていきたいのか地域のビジョンが住民全員に伝わるようにすることが重要である。地域の観光活性化は地元の人々の理解の上に成立するものであることを忘れてはならない。

     内の目 住んでいる人にとって観光地として、住んでいる人にとってどうであるか 住民としてどんなまちであるか
     外の目 自分たちのまちが他と比べてどうであるか客観的に見る目

     この二つの視点を常に冷静にもっておくことが重要である。行政・住民全体が情報を共有することが大切である。それには行政の指導力と信頼される対応ができるようにすることが期待される。その実現にはまずはコミュニケーションをとることであり、またそうした場をつくることが必要である。そして、人材としてはそれに専門に関われる人の存在が必須である。(観光窓口の一元化)

(記録:(株)エルイー創造研究所)

須田講演(2)

「中部における産業観光」                   

須田 ェ 氏(東海旅客鉄道(株)相談役)

「観光」まちづくり
1 「観光」の方向−新しい観光−
(1) 観光の意義

  • 一般に「観光」は物見遊山、単なる享楽と考えられがちであり、ともすれば高い評価を得ていない。「観光」の本来の意味は「国の光(宝)を見る」ことであり、その地域・都市(まち)の光を「心を込めて見る」「心を込めて見せる」ことである。
  • この「心を込めて見る」「心を込めて見せる」という人と人とのふれあい、すなわち「交流」こそが「観光によるまちづくり」の重要なテーマとなる。

(2) 観光による地域活性化

  • 通常、地域の力を測る場合、定住人口を指標に考えがちであるが、少子高齢化で定住人口の増加は見込めない。しかし、交流人口を地域活力の源泉と考えるなら、少子高齢化で悩む地域にも新しい展望が開け、地域力も高まる。
  • 訪れたくなるまちづくりを進め、観光による交流人口を増加させることが地域の活性化に繋がる。「訪れたくなるまち」とは、そこに住む住民にも住心地のよいまちであり、住民が誇りを持てるまちである。

 (3) 新しい交流都市づくり

  • 上記の観点からすれば「観光する心」が、新しい交流都市づくりには不可欠である。
  • それは、まず住民が自分のまちを観光の視点で見直し観光資源=非日常性を発見し、それを情報発信することから始まる。次に「心を込めてもてなす」こと、そして観光客側は「心を込めて見る」ことが重要である。
  • こうした「心と心が触れ合う」交流こそが重要であり、この交流がさらに大きな交流の輪を広げ「文化」として育っていくことが、新しい交流都市に求められる姿である。

2 新しい観光

  • 観光は非日常の行動による人と人との交流である。こうした非日常の中での交流のキーワードは「見る」「体験する」「学習する」ことである。
  • 「見る」「体験」「学習」を切り口にすれば旧来の観光像から脱却した、「産業観光」「都市観光」「街道観光」などテーマ別の新しい観光の姿が浮かび上がってくる。
  • さらに、新しい観光は特定の地域や都市に限定するのでなく、行政区域を越え広域的に連携することにより、より多様な非日常を提供することができるし、相乗的効果の高い交流の重層化が図れることに着目すべきである。「広域観光」の狙いはここにある。

3 都市−それは総合的な観光資源

  • 観光資源は都市の中に眠っている。住民が新しい観光の視点で回りを見渡し、発見し、情報発信することである。そしてそこから情報発信を繰り返すことにより、観光資源に磨きをかけていくことが大切である。
  • 観光の要諦は「もてなしの心」である。心と心のふれあいは新しいコミュニケーションを生む。それをまちづくりに生かしていくということが、「観光まちづくり」、「新しい文化の創造」そのものであることを銘記する必要がある。

(記録:石井 桂治/(株)アール・アイ・エー 名古屋支社)

永田講演(3)

観光立国の実現に向けた国の取り組み」

 永田 健 氏(国土交通省中部運輸局企画観光部長)

○国の観光関連施策活用ガイドブックの作成について

  • 観光立国推進基本法が平成18年12月に制定され、今年の6月に観光立国推進基本計画が策定された。そのような中で、国の各省庁ではさまざまな形で観光や街づくりに関する施策を行っているが、それらがバラバラに情報発信されていた。それらを「国の観光関連施策活用ガイドブック」という形式でまとめた。
  • 元々、私は道路行政に携わっており、例えば岐阜国道事務所では400億/年の予算があった。一方、観光の予算は全国で40億/年しかなく、予算が少ないために何もできないと考えていた。
  • しかしながら、観光やまちづくりで成果をあげている人の話を聞くと、お金を苦にしている人はおらず、面白い方法や面白い内容を知らないかという人脈や地脈等に価値観があり、お金は努力しながら工面している。
  • とはいえ、お金があったほうが良いし、観光やまちづくりに使える施策もあると予想されるため、ガイドブックを作成した。

○国の観光政策(観光立国推進基本計画の概要)について

  • これまで国が進めてきた観光施策は、2010年までに外国人旅行者数を一千万人にするという数字目標しかなかった。それが、今回定めた「観光立国推進基本計画」に変わった。
  • 大きな変更点・ポイントは、これまで海外一辺倒だった目標を、国内、宿泊数、国内、質、インセンティブ等の総合的な目標に変わったことである。
  • 内容は、
     1)平成22年までに外国人旅行者数を1000万人にする
    加えて、
     2)平成22年までに日本人の海外旅行者数を二千万人/年にする
     3)平成22年までに国内における観光旅行消費額を30兆円にする
     4)平成22年までに国内観光旅行による一人当たりの宿泊数を年間4泊(現在2.7泊)にする
     5)平成23年までに国際会議の開催件数を23年までに5割以上増やす
     という目標を定めた。

○現在の動向(新しい観光地域振興政策、地域観光圏及び広域観光圏のイメージ)

  • 宿泊数を増やすという意識が高まっており、そのためにはその地域のコンテンツを磨き、楽しみを増やすなどして日帰りで帰れなくするなどすることを考えて行くことが必要であるため、そのような施策を検討している。
  • 例えば、観光ルネッサンス補助という、海外からの観光客を受け入れるための魅力向上に対する補助制度についてリニューアルを検討している。これは、これまではある特定の行政(市町村)に対して補助していた制度を、観光を一つの地域(観光圏)で捕らえ、圏域全体を底上げする仕組みになるようにリニューアルしている。

○観光まちづくり講習会等支援事業について

  • 観光に対しては人脈が大切であり人材が不足している。観光地域立国のアドバイザー制度により、要望があれば街づくりのやり方や講習会の実施等に関する人の斡旋等の手伝いをしている
(記録:平沢 靖聡/(株)日建設計 名古屋事務所)
*休憩中に質問用紙を回収した。

鼎  談

「名古屋圏広域連携による観光戦略〜地域資源を活用したまちづくりへの展開〜」 

 水尾 衣里 氏(進行役)  須田 ェ 氏  永田 健 氏鼎談



◆会場からの質問

水尾: ・質問−堀川の再生は環境問題としても観光問題としても重要と考えるが、どのようにお考えか。
須田: ・堀川の活性化は、水を浄化するだけではない。
・定期船などを通すと魅力的に思うが総合的なビジョンがない。
・方々で活躍している方の意見を集めると共に、沿岸の方の理解が必要。
・松重閘門を固定しているのは残念に思う。
水尾: ・質問−リニモと観光についてご意見をいただきたい。
須田: ・このままの状態で採算をとるのは極めて困難なため、観光との連携が必要。
・大阪万博開催時に建設された北大阪急行線は、まちづくりと絡めたこともあり、現在も活かされている。
・リニモも地域計画やまちづくりのなかで位置づける必要がある。
水尾: ・質問−評価尺度として定量的評価ではなく定性的評価ではなにが重要か。
須田: ・観光については、訪れた人が訪れた場所に満足するかどうかが重要である。
・人の見方によって、観光資源は違う。
・観光国勢調査のようなアンケートによって満足度のトレンドを計るのも良いのではないか。
水尾: ・質問−観光における満足度の評価にとって重要なことはなにか。
須田: ・満足度にひとつの標準はないため、最大公約数で計る他はない。
永田: ・観光は消費者(来訪者)が何を思うかが重要。特に、女性の視点、子どもの視点は重要に思う。
水尾:・ゼミの学生と初めて観光に訪れた折、その街の満足度を聞くと、コミュニケーションが出来たことが良かったとの回答が多かった。若者のコミュニケーション能力が低いと言われるが、そうでもなく、観光にコミュニケーションを求めているところがあると感じた。
水尾: ・質問−近隣観光を進める意義とコツを教えていただきたい。
須田: ・近隣観光では、その地域の人がまず地域の資源を観光資源と認識することが重要。
・近隣観光は、近隣の人が資源を発掘して、遠くの方の集客につなげることが重要。
・石川では、夏祭りのスケジュールを2〜3泊ですべてをみることができるよう日程を調整している地域がある。
・東北三大祭りの仙台七夕まつり、青森ねぶた祭、竿灯祭も日程をずらして開催することで、数日ですべてをみることができる。
水尾: ・質問−観光において景観の保全も重要に思うが、景観を維持していくための行政の体制やまちづくりの進め方について教えていただきたい。
永田: ・景観を地域の誇りと考える気運は高まっていると思うが、地域の景観形成においてどのように合意形成を図るか、またその過程でコンサルタントや行政がどのようにファシリテイトしていくかが重要に思う。
水尾: ・例えばこの地域の顔とも言えるセントレアから名古屋へのアクセス道路に並ぶ野立看板などを見ると景観の保全の重要性について、市民にも企業にも浸透していないのではないかと思う。
・小学校や中学校の教育においても景観は重視されていない。景観への配慮というものを考える背景がない。
・景観保全などの先進地域を見学するなど学習の機会を増やす必要があると考えている。



◆名古屋圏における国際観光について

水尾: ・現状では中国や韓国からの観光客が多いが、名古屋圏における国際観光において外国人観光客を増やすことは重要と思うが、数だけを目的にするのではなく、欧米の人にももっと日本を訪れ知ってもらいたいと思う。
永田: ・名古屋における外国人の宿泊は多いが、その大半はビジネスによるもの。
・中国からは3000万人の方が海外へ旅行のため出国するとも言われており、アジアの旅行客を無視できない。
須田: ・欧米の来訪者の多くはビジネスである。
・日本からは1750万人が出国しており、ビジネスだけではなく観光をして帰ってくるケース多いが、欧米から日本を訪れる方はビジネスだけで帰国する人が多い。
・日本から海外へ修学旅行へいくことはあるが、欧米では学校で教育旅行を実施することが少ない。
・トヨタへの研修生など、休日を観光してもらえる工夫があれば良い。
水尾: ・かつては欧米にもグランツアー(教育旅行)があり歴史的背景から考えても、海外からの教育旅行は実現できるのではないか。
須田: ・出入国手続きに長時間かかることや日本人が英語が出来ないなどの理由で海外からの来訪者が少ないということもあるので、受け入れ体制も重要。
永田: ・名古屋は、中部の中心都市として国際交流都市を目指す責任があり努力が必要。
・外国からの観光都市として認知されているのは高山。高山は官民が連携して努力してきた積み重ねがある。
・ウェスティン名古屋から名古屋城までの道は街灯も少なく道が暗い。ウェスティン名古屋に泊まった宿泊客に名古屋城まで歩いて見てもらうという状況ではない。
須田: ・名古屋城の例を挙げれば、ライトアップするだけではなく足元を照らすことで精神的な距離を短くすることが重要。
水尾: ・名古屋の国際観光に向けて、努力しなければいけないと思う。
須田: ・名古屋周辺の市町村では国際観光に力をいれる市町村もある。
水尾: ・名古屋は、観光というと市内の観光しか考えていない。本来は、名古屋を中心として周りの市町村を紹介するコンシェルジュのような機能を果たさなければならないのではないか。
須田: ・名古屋市の観光ビジョンでは「ビジターズ戦略ビジョン」という。観光という言葉に後ろめたい気持ちがどこかにあるのではないか。
・観光という言葉にも市民権が必要に思う。



◆産業観光について

水尾: ・名古屋近辺は、産業観光の観光資源に恵まれているが、受け入れ企業は観光の位置づけが明確でないまま受け入れているので、需要と供給のバランスが成り立っていない現状がある。これについてどう思うか。
須田: ・産業観光のビジネスモデルの形成が重要。
・見学者側は、情報を得るために金を支払う意識が少ないという問題がある。一方、企業も「地域の光」を見せるという意識に転換しなければならない。これがサスティナブルツーリズムにつながるのではないか。
水尾: ・中部圏の産業資源と交通インフラを上手に使った観光を進めるのは、行政の役割として考えられるのではないか。
永田: ・行政の役割として、工場見学などのイベントから経済への転換を図る必要がある。
須田: ・産業観光においては、民間や地方自治体の努力が必要に思う。
・産業観光における行政の役割は、以下の4つだと思う。
1 観光資源の保全
2 基盤整備
3 目的に応じた規制緩和
4 人材の育成



◆観光資源に対する市民の理解について

水尾: ・外国からみた日本の観光資源の捉え方と国内における観光資源の捉え方の違いについてどのようにお考えかお聞かせ頂きたい。
須田: ・日本の観光地に観光客が何人訪れたかも正確にわからない現状では、評価以前の問題に思う。
・観光センサスなどを実施して、観光地にどれだけの人が訪れたのかを把握する必要はある。
永田: ・日本のシティアイコンは城であると思う。名古屋でいえばシティアイコンは名古屋城ではないか。
・名古屋城の本丸御殿の復元は良いことだと思うが、城までのアクセスは、親しみのあるものにしてもらいたい。
須田: ・名古屋の方は、名古屋城に行かずとももっと知識を知っているべきではないか。
・名古屋城は、唯一、図面が残っていることもあり、正確に復元されており本丸御殿の復元も可能である。本丸御殿を復元するのであれば壁画も展示すべきだと思うが、文化財保護法により国宝は展示が難しいとのこと。
・壁画はどのような方法でもよいので本物を展示すべきと思う。名古屋の姿を正しく伝える必要がある。
水尾: ・歴史の認識も地域によって違いがある。これが地域の良いところだとも思うが、名古屋が今後、外国や他都市と交流を進めていく上で注意すべき点は何だと思われるか。
須田: ・名古屋を訪れる方にとって、名古屋に住んでいる方々の日常の会話など、市民が与えるイメージは大きい。
・地元の方が、地元をどのように認識するかが観光においては重要である。
水尾: ・ひとりひとりが観光のPRの要因であることを認識することが重要。
(記録:木下 博貴/(株)地域計画建築研究所 名古屋事務所 )

 <主催>愛知住まい・まちづくりコンサルタント協議会
<後援>愛知県、名古屋市、(財)名古屋都市センター

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